MUS-TRIF180
MUS-TUIF181
MUS-TBIF182
ナカバヤシ- 34㎜
- 5
- USB(TYPE-A)レシーバ
- USB(TYPE-A)有線接続
- Bluetooth5.0 Class2
- 単3電池×1
- 有線USB給電
- 単3電池×1
- 600(固定)
450〜1,200(自動)
600〜1,600(自動)
- 6ヶ月
ナカバヤシDigio2ブランドのトラックボールとしては3機種目となる「Digio2 角度可変5ボタン光学式親指トラックボール」近年流行のチルト型で、ゲタを履かせることで角度調整にも対応。カラーバリエーションと3種の接続方式が準備されています。ナカバヤシさんのトラックボール陣容も充実して来ました。
Digio2 角度可変5ボタン光学式親指トラックボール 幸塚寸評
Logi社のMX ERGOに端を発したチルト(傾き)式のトラックボール。MX ERGOは、それまでの親指型ユーザーへの配慮もせざるを得なかったか、0°と20°の可変式を採用しましたが、多くのユーザーは傾いている状態で使用していると思います。
だったらハナっから傾いた状態で出してしまえ的に可変機構を廃し、下駄を履かせることで傾きのみならず高さの調整も可能にした機種も出てきました。本機もその一環として登場した機種です。
本機を発売したナカバヤシさん。大変個性的かつ革新的な機種「Q」を擁してトラックボール界へ参戦してきた印象です。Qでの参戦から少し間を置いて、20年暮れに170系、そしてその一年後に本機、180系を投下してきました。いずれも台湾Areson Technologyさん製造のトラックボールですが、Areson製トラックボールには相応の出来が保証されている印象があります。
入手前 雑感
市場にはゲタ履き型の高床式角度調整機能をもつ親指型トラックボールも既に存在していますが、こちらナカバヤシさんの「角度可変 5ボタン光学式親指トラックボール」は、Digio2トラックボールとしては3機種目、モバイルのQ、スタンダードの175に続いて、一応上位版的な位置付けになるのかな。前2機種にはなかったボタン機能カスタム用のソフトウェアも準備されているようです。怖いもの見たさが勝ったのでいずれ試してみます。
どうせなら何かニックネームつけてくんねぇかなぁ。名前それは燃える命やで。現行名称は某製薬みたいで判り易いのはいいんだけど、味気ないのと、サイトで名前紹介するにしてもなんかこう、寂しい。かといって型番で呼ぶにも接続方式違いで微妙に変わるから、なんとなく全体を指す呼び方がわかりにくいのよね。DEFTは全部ひっくるめてDEFT、QはQと呼べるけど、型番で呼んでても覚えにくいし、認知もされにくいと思うんだけど、どうなんでしょう。ザクはザクと呼べるからいいのであって、MS-06と呼び始めたらそれは浮世からの逸脱が始まっているわけで。ナカバヤシさんと、あとサンワサプライさんも。今からでも遅くないので出来ればニックネームをよろしくお願いします。大丈夫。帰って来たウルトラマンがウルトラマンジャックになったのは本放送終了から干支一回りぐらい後という前例があります。
接続は主要3方式を機種別で網羅。有線版のみカラーバリエーションが2種類(黒・白)。Bluetooth版は3チャンネルで複数接続が可能と、地味に違いがあります。独自無線とBluetoothはまぁ好きずきで選べばいいと思いますが、複数接続可能なBT版はその分高機能ですね。BTのみで3チャンネルって珍しいというかBT接続トラックボールでは現時点で最多じゃないかな。PC、タブレット、スマホそれぞれにペアリングして、切替しながらの運用が可能です。
接続方式以外のスペックは共通。価格はBT>独自無線>有線。
ボタンは製品名にもある通り5。左右とホイールクリック、拡張ボタンが2つ。チルトホイールはありません。写真で見る限り、拡張(戻る/進む)ボタンは親指で制御するであろう位置にあります。一般的にこのボタンは人差し指の左横に置いてありますので、この機種の特徴のひとつと言えるでしょう。最近はこのボタンの位置も工夫されるというか、必ずしも人差し指左にあるとは限らなくなっている気もしますけどね。
親指型他機種との大きさの比較
イメージ | 機種名 | 全長 | 全幅 | 全高 |
---|---|---|---|---|
MUS-TBIF182(本機) | 129.0㎜ | 99.0㎜ | 57.0㎜ | |
bitra親指操作タイプ | 89.9㎜ | 73.7㎜ | 41.3㎜ | |
Q | 88.0㎜ | 95.0㎜ | 47.0㎜ | |
MA-BTTB130 | 128.1㎜ | 104.9㎜ | 47.2㎜ | |
MUS-TRIF175 | 135.0㎜ | 100.0㎜ | 47.0㎜ | |
MA-BTTB1 | 130.0㎜ | 100.0㎜ | 45.0㎜ | |
EX-G親指型 | 124.4㎜ | 94.7㎜ | 47.9㎜ | |
M570 | 145.0㎜ | 95.0㎜ | 45.0㎜ | |
MX ERGO | 132.5㎜ | 99.8㎜ | 51.4㎜ | |
ERGO M575 | 134.0㎜ | 100.0㎜ | 48.0㎜ | |
EX-G PRO | 135.0㎜ | 108.0㎜ | 47.7㎜ | |
400-MATB155 | 133.0㎜ | 109.0㎜ | 52.0㎜ |
下駄履き式のトラックボールは比較的大きめになるという偏見があるのですが、本機は公称値を見る限りそこまで大きいわけでもなさそう……かな。もちろん全高は高くなるのですがそれは当然の話。ただこればっかりは実機を据え付けて見ないと感覚はわかりませんし、高さがある分体積が増えるんで存在感はあるでしょうね。
ただあの、トラックボールもマウスよろしく握る/掴むもんだと勘違いしたまま入手して結果「自分の手には大きい、合わない」と誤解しちゃう人も居るようなので、改めて述べておきますが、トラックボールは少々大きくても、握れなくても扱えます。手は置くだけ。置いて安定する場所が見つかりさえすれば、手が滑り落ちなければそれでいいんです。必死で握ってようやく安定するようでは疲れますし、それではトラックボールの「いろいろと楽」というメリットを消してしまいます。
なので実のところ寸法を比べるのはあまり意味がない気もするんですが、こういうの並べておくと、なんかちゃんとしたこと言ってそうな気がするでしょ。この「ちゃんとしたこと言ってそう」ってのが大事。ネット時代はこれが大事。実態はこけおどしです。こけおどし。
入手前雑感 まとめ
年単位で新機種が登場しない世界から、年間に五指に収まる程度には新機種もお目見えするようになったトラックボール界。現時点ではこの「Digio2 角度可変5ボタン光学式親指トラックボール」が2021年のオーラスを飾る機種となりそうな気配です。
トラックボール好きの中にはお気づきの方も多いでしょう。こちらは台湾のメーカーAreson Technology Corp製。米国FCCには昨年(2020年)末には登録されていたので、どこが出してくるのだろうかと憶測を呼んでいた機種でもありました。発売は11月中旬予定とのこと。11月13日現在、ぼちぼち量販店サイトなど掲載され始めたようです。コロナ禍で輸出入上手く回っていない感のある昨今、予定通りに登場してくれることを祈念します。
Digio2 角度可変5ボタン光学式親指トラックボール
独自無線版
有線版
Bluetooth版
白眉は後ろから2番目の「マット球」。これだけが艶消し処理が施されたざらざらした球で、当然滑りません。が、滑らないおかげで操作精度が上がります。他の色と違い艶消し球だけは使用感が大幅に変わる、ある種の改造グッズみたいなものです。個人的には大昔のゴム巻きシャフトローラー機のような感覚があって、これはこれで十分使える球だと思います。普段扱っていて「滑りすぎる」と感じる方は試してみるのも一興。一度は販売終了になりましたがユーザーの熱い要望に応えて復活しました。やったね!
一番最後の箱入り娘はエレコム純正の34㎜交換球です。色は赤ですがペリックスの赤とはまた色味が違います。