M570T

Logicool(Logitech)
M570T上から
操作球直径
34㎜
ボタン数
5
接続方式
2.4GHz独自無線
読取精度(dpi)
540
本体寸法
全長145㎜*全幅95㎜*全高45㎜
保証期間
3年

Logicool社製の親指型ど定番にして、現在のトラックボール界の顔役。最初に市場に出現してもう20年以上、基本的な形は変わらないまま時代に即してアップデートを繰り返し、販売され続けています。

私もかつて有線式の旧型を利用していました。M570Tはそれ以前の型からデザインを微妙に変更し、物理ボタン数が増え、2.4GHz帯の独自無線と本体収納可能な小型レシーバを搭載。電源は乾電池式という、2010年代の基本に忠実な親指型のトラックボールです。

恐らくですがM570Tは現在世界で最も普及しているトラックボールではないかと思います。その分、不具合報告と申しますか「ボタンが壊れる」という報告が目につくのですが、正直に申し上げて、今どきはマウスだろうがトラックボールだろうが、どこのメーカー製であろうが、ボタンは割とフランクに壊れます。私も機種メーカー問わず年に1回弱ぐらいのペースでボタン壊して修理に出しています。

トラックボールを愛用する人は、恐らくですがそのほとんどが、普通の人よりは長時間PCを扱う人だと思います。故に、高耐久ではない普通の部品が使われていた場合、メーカーが想定しているより早く限界に達してしまう。そういう傾向はあるのかも知れませんね。

ちなみにAmazonでは「SW-M570」と「M570t」の2機種が併売されています。この2つは性能に(そして恐らく耐久性にも)違いはありませんが、保証期間に違いがあり、前者に1年、後者に3年の保証がついています。元々「T」のない型番M570で売られていたのが、価格が変わったり保証期間が変わったり色々ありまして、現在売られている「T」ってのは、なんでしょう、実際のところはわかりませんが、保証期間の問題なんかで作られた日本国内の特殊扱い版なんですかね。米国ではM570の型番そのままで今も販売されています。

いずれにせよ、よほど価格差がない限り、保証が長い「M570t」の購入をおすすめします。

そして終売へ

2020年10月28日、遂に後継機ERGO M575が発表されました。10年の長きに渡り親指型の定番として君臨し続けたM570ですが、これによって終売へ向かうようです。2010年代の基準となり、数多のフォロワーを生み、トラックボール界の顔役をEMシリーズから奪取するという離れ業をもやってのけた偉大な機種でした。

当サイトを立ち上げた当初、現行機の画像を並べながら「最初に終売になる機種はどれだろうなぁ」みたいなことも考えましたが、まさかM570が一番乗りになるとは、その時は夢にも思っていませんでした。販売不振による終売ではなく後継機の登場による退役ですから、私が想像していた状況とは少し違いますが、それにしてもまさかM570がねぇ、という思いは未だあります。

トラックボール史的にも、将来的には「M570前、後」なんてことが言われるようになるかも知れない機種です。後継機の到着を楽しみにしつつ、大役を終えたM570を見送りたいと思います。本当にお疲れ様でした。

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