TrackMan Marble

Logicool(Logitech)
TrackMan Marble 上から
型番
TM-150n
操作球径
40㎜
ボタン数
4
接続方式
USB有線接続
給電方式
USB給電
読取精度(dpi)
300
保証期間
3年

初代の登場から20年を越えて未だ現役のマーブルさん。初心者から上級者まで広く愛された名機は、ほどほどの大きさの本体にほどほどの大きさの操作球を乗せて、左右を問わない対称型の、実にキッチリまとまった万能機です。

私も愛用していたことがありますが、本当に万能機と呼ぶに相応しいトラックボールです。生まれが古いこともあり初期型は完全な2ボタンでしたが、その後機能追加され、スクロールホイールの代替機能としてスクロール用の小さいスイッチが設けられました。

マーブルさん行方不明

長く長く市場にあり、私も店頭で見かけると「今日もマーブルさん元気そうだね〜」というのが日常でした。かつてのマーブルマウスことマーブルさんですが、22年半ば辺りからその消息が怪しくなっています。

以下の段では2020年に一度市場から消えてまた復活した際のことに触れているのですが、寄せては返す波のように、それでも結局は常に販売されている状態だったマーブルさんが、とうとうLogiさんの公式サイトから消えてしまいました。ただ、販売終了という正式なアナウンスも見かけていないので「行方不明」としています。

いーや。俺は信じないね。マーブルさんは何度でも蘇るさ。

悪あがき的ではあるかも知れませんが、マーブルさんって産業用機械の制御板に組み込まれていたりとかで、民生用以外のところにも生息域を広げているたくましいトラックボールでしたし、実際そっち方面での需要が失われているとも思えないので、うーん。どうなんでしょうねぇ。ただまぁ、コンシューマ向けとしては確かに現状、新品の流通は途絶えているようです。

このご時世、超絶売れ筋に乗っているM575ですら在庫が切れてしばらく入荷待ちなんてことも起きていますから、マーブルさん一時的に休暇を貰っている、みたいなことであって欲しいと思います。マーブルさーーーーーんかんばーーーーーーーっく!

かつて存在していたトラックボールはその多くが「スクロールホイール」という現代では必須となった機能を上手く取り込めず、大量絶滅を迎えて行った気がしますが、マーブルさんはその絶滅期を生き延びた数少ない生き残りであり、ドットコムバブル時代を知る生き字引のような存在です。

トラックボールにまず、手を「置く」「載せる」。これが私が思うトラックボール操作時の基本の型なのですが、マーブルさんはその感覚を身につけるのに適した製品です。なんとなく手を載せても自然と操作球とボタンに指が届くような形に収まりますが、肘から中指の先へかけての直線上に操作級の中心が来る形でもよし、少し傾けて肘と人差し指先への直線上に乗せる、逆に薬指を中心に持ってくる方向へ傾けてもよしと、置き方そのものは各人の感覚に委ねられている。この、使う人それぞれの感覚次第で型が変化する懐の深さは、マーブルさん以外だと大玉フィンガー型あたりにしか存在しません。

スクロールホイールがないため今となっては少し力不足感はありますが、実売価格も安く、国内で売られていた頃は最安で2,000円を切ることもありました。Logiの公式サイト日本版からは姿を消しているので、恐らく日本国内での販売は終了しています。「未だ現役」と評したのはアメリカではまだ売られている様子だからで、そのおかげかまだ国内でも細々と流通しているようです。

一時はロジの公式日本語版サイトから消えていましたが、どうやら復活したようで、Amazonでは20年6月1日から再び発売されるようです。ロジさんは時々こうやってラインナップを整理してその度に愛好家を慌てさせてくれるのですが、そうですか。マーブルさん、また生き延びましたか。世間的には親指型が主流となった感があったので、フィンガー型は整理されるものと思っていましたが、再発売される製品の写真を見たところ外見や機能には一切変更はないようで、保証期間も3年ついてます。M570のときもそうでしたが、若干値上げされたかなという感じで。個人的には無線化されてたら買っただろうと思いますが、まぁもうそれを言うのは野暮かな、マーブルさんに対しては。

そしてマーブルさんの継続販売が判明した約半年後、M570の後継機が発表され、M570は終売となる線が濃厚のようです。仮に終売となった場合、あのM570を見送ることになりますか。マーブルさん最早トラックボール界の森繁久彌ですね。

ともかく、元気に長生きして、トラックボール愛好者増に貢献し続けて欲しいと思います。

TrackMan Marble

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