bitra(親指操作タイプ)

ELECOM
  • bitra(親指操作タイプ)(Bluetooth版)上から
    型番
    M-MT1BRSBK
    操作球径
    25㎜
    ボタン数
    5
    接続方式
    Bluetooth4.0 Class2
    給電方式
    単4電池×1
    読取精度(カウント)
    750
    1,500
    保証期間
    6ヶ月
  • bitra(親指操作タイプ)(独自無線版)上から
    型番
    M-MT1DRSBK
    操作球径
    25㎜
    ボタン数
    5
    接続方式
    2.4GHz独自無線
    給電方式
    単4電池×1
    読取精度(カウント)
    750
    1,500
    保証期間
    6ヶ月

2019年11月に発売されたbitra親指操作タイプ。ビトラと書くと円谷の怪獣みたいですが、なんでしょうね、bit+trackの造語?

先にレビューを終えている人差し指型と同じくセミハードケースが付属しています。ちゃんと親指型人差し指型両方出す辺り、エレコムさん相変わらず絶好調ですね。ちなみにこちらは「親指操作タイプ」です。「人差し指操作タイプ」はまた別にレビューしています。

bitra親指型、ケースに鎮座

モバイルとトラックボールってのは本来相性が良くて、そもそも最初にトラックボールが猛威を振るったのって、その昔ラップトップの入力機器に採用されてた時ですもんね。それが……えーと30年ぐらいの時を経てか、いま復活しようとしている。かどうかはさておき、使ってみた感覚は、極々普通に使えてしまうという最近ありがちな最初の印象です。

bitra親指型、正面から

bitra親指型、正面から。とても小型なのですが、よく見ると角度をつけて設置してあるスクロールホイールや操作球など、色々と工夫されている印象です。しかしこうして見るとホント巻爪。

取り急ぎで特徴的なところを述べるとやはり25㎜操作球でしょうか。最近レビューのために親指型を沢山弄っているのでだいぶ親指型そのものに慣れてきた感があるのですが、それもあってか割と普通に動かせています。いや、一応昔は親指ボーラーだったこともあるんですけど、その頃よりちゃんと扱えている気がする。

操作球が小さいのは操作性に影響ありそうだなと思っていましたが、実際に弄ってみると、んー。34㎜を搭載している普通の親指型と、特に差は感じないなぁ。どころか操作球が小さい分動かしやすいまでありますが、これはそもそも34㎜操作球の親指型を私が完全にはマスターしてない、という条件下での話です。普段から34㎜操作球を親指で完全に操れている人はまた違う感想を持つだろうと思います。

本体底面には操作球取り出し用のボタンが設けられているので、メンテ時はボタンを押して排出。個体差かも知れませんが操作球は軽めに保持されているようで、ボタンでの排出は簡単です。なんか、部品がPro Fit Ergo Verticalとそっくりなんだけど。私が先にPFEVWTを買ったので順番が逆になってますが、発売はbitraのほうが先だと思うので、KensingtonめPFEVWTの操作球排出機構周り、ここからパクったか? ま、同じ工場の隣のレーンで製造されてても特に驚く時代じゃないとも思いますけど。

私はBluetoothモデルを購入しています。テスト時、制御ソフトウェアはなし。解像度は750で扱いました。電源は単4電池×1。静音スイッチ搭載でボタン数は5。ホイール付き。正面から見ると左クリック部が巻爪になった足の親指みたいになってます。こんなところでも親指感出してくるなんて、エレコムさんやっぱ勢いが違います。

当然ですが本体は小さく、親指型最小級のナカバヤシQよりも更に小型。掌を載せる場所がないので、ホールドはQと同じく、掌付け根が床に接する形になると思います。私はQと同じ感覚で持っています。私はこの感覚が好きなのでこの点は高評価ですが、手が大きい人はどうだろう、窮屈になるのかなぁ。

bitra親指型とQ、上から
bitra親指型とQ、操作球を外して上から
bitra親指型とQ、横から

ボタンは静音スイッチ搭載。この感覚にもすっかり慣れてきたので最初弄ってた時はまったく意識していませんでした。ということはつまり、感触も悪くない、違和感を覚えることもほぼないのだと思います。一通り撫で回して、さてそれじゃぼちぼちページ弄るかとなった段で「あれ、そういや静音スイッチだったな」と思い出した次第。

操作球周辺に配置されている拡張ボタンは、当初思わずこっちをクリックして「あれ、左クリックが効かない」と勘違いしました。左クリックはマウスと同じ場所にあります。本体天面ね。この勘違いは私が普段DEFT PROをメインで利用しており、親指で左クリックしているから。普通に親指型やマウスを触っている人がbitraに移ってきてもこの勘違いは起きないでしょう。

また、当初はちょっと右クリック周辺が狭く感じて、右クリックボタンの更に右側を押してしまうことがありました。実際、メインの左右クリックとホイール部はかなり狭く配置されていると思いますが、数時間弄っていると身体が覚えたようで、今は特に苦にせず右クリック出来ています。確かに狭いは狭いんですが、左クリックは巻爪部あたりに人差し指先を置くことでホイールとの距離が確保出来、そうしてると薬指は自然と右クリックにかかるようになります。特に意識して操作しなくても身体が勝手に指先をそういう配置にしてくれていました。

私は薬指で右クリックする人なのでこうなりましたが、中指で右クリックする人なら狭さはそんなに感じないと思います。

ただまぁ、やっぱり手が大きい、指が太い長い系の人は相応に苦労するんじゃないかと思います。アメリカ人とかオランダ人が使うには小さいんじゃないかな。国内向けというかアジア向けというか、小さい人向けとしてはかなり良く出来ていると思います。

困ったなぁ。いや別に困りはしませんが、bitraの存在を情報として知っただけの頃に抱いた印象、小球で動かしにくそうというのは完全に覆されたように思います。ていうかこれ、普通に常用してもいいぐらいの感覚なんだけど。私は親指型は決して得意ではないのですが、bitraに関しては人差し指操作タイプより親指操作タイプの方が好きかなぁ。おい俺、正気か。大丈夫か。

エレコムさんですね、実際、かなり考えてトラックボール作られてると思います。どの機種を見てもちゃんと工夫されていますし、作っていく中でノウハウも出来ているのでしょう。その中で、操作球はそんなに大きくなくても十分扱える、的な感触をお持ちなんじゃないかと。そもそも最初に小球搭載の人差し指型(DEFT)を出した時点でその確信めいたものはお持ちだったんじゃないかと思いますが、私もエレコム製トラックボールを弄る中で、小球でも普通に使えるなぁ、という印象が強くなっています。

もちろん、手が大きい人や指が長い人だとまた抱く感想は変わるだろうとも思いますが、成人男性としては手の小さい私の感覚では……困ったなぁ。これまで20ウン年そうだと思い続けた「操作球はデカくてナンボ」という常識がひっくり返る音がします。いや、違うな。大きい操作球の良さがが消えるわけじゃないけど、小さい操作球には小さいなりの良さががあるし、単純に操作精度に関してはそこまで差はないよと。bitra親指型の操作球は25㎜ですからね。この小ささで普通に動かせるのか。驚きだわ。

まぁ、冒頭に触れた昔のラップトップの時代を思えば、これより小さい球で自由自在に動かせてましたから、冷静に考えてみりゃ当然のような気もしますけど、うーむ。トラックボールって奥が深い、というかヒトの感覚が奥が深いと言うべきなのか。そうか。

bitra(親指指操作タイプ)Bluetooth版

bitra(親指指操作タイプ)2.4GHz無線版

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